能登の蔵出しと輪島塗展 連携企画
「輪島の職人さん直伝 金継ぎワークショップ

6月1日(水)~22日(日)に開催した「能登の蔵出しと輪島塗展」の連携企画として、6月14日(土)・15日(日)・22日(日)の3日間連続の講座として、伝統技・金継ぎのワークショップを開催しました!

講師の島口 慶一さんはイタリアやドイツの美術館にて所蔵品の修復や日光東照宮拝殿の復元修理、珠洲市寺家キリコの修復などに携わっている方です。

漆の技術は言うまでもなく、講座の中でご披露頂いたお話も非常に興味深いものばかりでした。

 

講座の様子を紹介します

 

1日目

今回、講師を勤めて下さった島口先生の自己紹介と輪島塗と金継ぎについてのレクチャーから講座は始まります。

机の上にはワークショップに向けて先生が準備してくださったオリジナルキットが用意されています。

 

作業開始!

はじめにバラバラになった器を接着剤でつないでいきます

島口先生のお手製の竹箆を使用して、端材の木口に接着剤を丁寧に塗布します

まずは先生による実演から

 

参加者の方も、いよいよ実際に作業を始めていきます

 

接着した部品はセロハンテープで固定していきます

色々試してみた結果、セロハンテープが最も作業しやすく、いい塩梅で固定ができるとのことでした

 

 

 

2日目

金継ぎワークショップのメインとなる作業の回。

まずは固定用のセロハンテープを剥がして、はみ出した接着剤をナイフなどで削ります。

仕上げは砥石で丁寧に表面を整えます。

 

そして、ここで漆の出番です。

器の継ぎ目に筆で漆をのせていきます。

厚すぎず薄すぎず、太すぎず細すぎずの絶妙な感覚を島口先生の実演から学びます。

本番の前に、練習用の板で試し描き。

 

器に漆をのせていきます。

しばらく時間をおいてから金粉を蒔いていきます。

2日目の作業はここまでです

 

3日目

前回の講座から1週間経って最終日です。

漆が固まり金粉も器にしっかり固着。

最後の仕上げを行います。

炭で金を磨いて輝きを出していきます。

 

講座の最後には先生から修了証をいただきました!

 

繊細な作業に参加した皆様も苦労されていましたが、新たな表情を携えて蘇った器はとても素敵でした。